多摩川50景~「六郷多摩川緑地」
(魅力の多摩川散策情報)
多摩川50景のうち「六郷多摩川緑地」の紹介です。多摩川下流の六郷橋付近は、川が大きく蛇行し、蛇行するカーブの内側には大量の土砂が堆積して広大な河原を作りました。その河原を整備して緑地化したのが六郷多摩川緑地です。
JR東海道線上流。右岸(川崎市幸区)から見た六郷多摩川緑地です。
六郷多摩川緑地は、多摩川下流の蛇行部に形成された広大な河川敷です。
蛇行して大きくカーブを描いて流れる澪筋(みおすじ=川の流路)は、カーブの外側への侵食を繰り返しながら、逆にカーブの内側には膨大な土砂を堆積していきます。六郷多摩川緑地はこのようにしてできた広大な緑地です。
この地は、江戸時代より旧東海道の要所として栄え、「六郷の渡し」が置かれていたことでも知られています。
そして現在。六郷多摩川緑地には、数多くのスポーツ施設や散策コースが整備され、市民の憩いの場所として親しまれています。
※多摩川50景とは
多摩川の魅力あふれる美しい風景の中から、市民の投票をもとにして50ヶ所が選定され公表されたものです。
多摩川50景は、いわば多摩川の見どころを凝縮した「多摩川の顔」とも言える場所です。多摩川を代表する美しい風景が詰まっています。
多摩川50景 六郷多摩川緑地
六郷多摩川緑地
多摩川左岸の広大なスポーツ緑地
◇こちらは左岸・大田区西六郷から見た六郷多摩川緑地です
河川敷には、よく整備された広大なグランドと公園が続きます。
緑の芝生はとても心地よく、散策していても心がなごみます。
◇堤防のサイクリングコースと散策路
堤防にはサイクリングコースが整備されていて、多くの愛好者がサイクリングを楽しんでいます。
堤防の上は、もちろん散策するにも格好の場所です。眺望がいい堤防を歩くか、広い河川敷を歩くか。どちらも快適な散策路です。
◇ゴルフ練習場
六郷多摩川緑地には広大なゴルフ練習場もあります。ドライバーでいくら飛ばしても、川までは届きません(笑)
◇六郷多摩川緑地の下流遠景
多摩川の下流から、六郷多摩川緑地の下流側を望んだところです。京浜急行電鉄の鉄橋が見えます。
東京湾の汽水域
流れの緩やかな下流側はヨシの宝庫
◇ヨシ原が続く六郷多摩川緑地の下流側
六郷多摩川緑地の下流側は流れも緩やかで、ヨシの大群落が見られます。
白いススキ(穂)がなびく晩秋の風景です。
◇ウラギクの綿帽子
河原一面に広がるウラギクの綿帽子です。ウラギクは別名ハマシオンとも呼ばれ、塩性湿地に生育する塩生植物です。
初夏に薄紫色の可憐な花を咲かせた後、晩秋に綿帽子となり、風になびいてとび立ちます。なんとも可憐な花です。
六郷の渡し跡
旧東海道の交通の要所
六郷の渡しは、旧東海道における六郷領八幡塚村と川崎宿の間を結ぶ重要な渡船場でした。
江戸時代の初めには徳川家康が架橋した六郷大橋がありましたが、度重なる多摩川の氾濫で流失・修復を繰り返してきました。1688年(貞享5年)の洪水によって流失してからは橋は再建されず船渡しとなりました。以来、明治になるまで渡し船が利用されてきました。
六郷の渡しのあったところには現在、第一京浜国道(国道15号)の六郷橋が架かっています。
◇「六郷の渡し」の看板と「明治天皇六郷渡御碑」
六郷橋の川崎側ふもとには「六郷の渡し」の説明看板が立てられています(右端の白い看板)。ちなみに中央の茶色の立派な石碑は「明治天皇六郷渡御碑」
◇六郷橋の欄干
六郷橋の欄干です。渡し舟をイメージした舟形のモニュメントがあります。
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六郷多摩川緑地へのアクセス
最寄り駅
◇六郷多摩川緑地の住所:
東京都大田区、六郷橋付近左岸の河川敷公園
◇最寄り駅:
京急本線「六郷土手」(徒歩4分)
おすすめ散策コース
あえて、少し遠回りをして、散策を楽しむコースです。
【散策コース①】
右岸から六郷橋を渡って左岸に行くコースです(所要時間約40分)
JR川崎駅→多摩川右岸→右岸に沿って散策→六郷橋→多摩川左岸→六郷多摩川緑地
【散策コース②】
天空橋から左岸沿いに上流に向けて歩くコースです(所要時間約75分)
少し長距離ですので健脚向きです。
京急空港線「天空橋駅」→大鳥居→弁天橋→多摩川左岸堤防→大師橋→大師橋緑地→六郷橋緑地→六郷多摩川緑地
【散策コース③】
矢口渡駅から左岸沿いに下流に向けて歩くコースです(所要時間約40分)
東急多摩川線「矢口渡駅」→多摩川左岸→区民広場→サッカー場→六郷多摩川緑地