多摩川散歩

東京都と神奈川県の境を悠然と流れる多摩川。多摩川の魅力をたっぷり紹介します。

長尾の里 あじさいまつり~妙楽寺
(花のイベント紹介)

川崎市のあじさい寺として名高い妙楽寺では、毎年6月第3日曜日に「長尾の里 あじさいまつり」を開催しています。妙楽寺の庭一面に咲く紫陽花の紹介です。☆多摩川散歩~妙楽寺の庭一面に咲く紫陽花の紹介です。

川崎市のあじさい寺として名高い妙楽寺~長尾の里 あじさいまつり(妙楽寺)/多摩川散歩
川崎市のあじさい寺として名高い妙楽寺。アジサイ祭りが毎年行なわれます。

妙楽寺の境内で開催~あじさいまつり

毎年6月の第3日曜日に、川崎市多摩区長尾の妙楽寺境内において「長尾の里 あじさいまつり」が開催されます。平成24年は6月17日に開催されました。

妙楽寺では、本堂南西側と山門南西側の斜面に28種約1000株のアジサイが植えられており、梅雨真っ盛りの6月中旬ごろに満開の見ごろを迎えます。
この時期は川崎市内はもとより、広く関東近県からもたくさんの見物客が訪れて賑わいます。

川崎市のあじさい寺としても名高い妙楽寺は、正式には天台宗長尾山妙楽寺といいます。鎌倉幕府を開いた源頼朝とも深い関係があったと推定される、大変に由緒あるお寺です。

川崎市が散策コースとして指定した「長尾の里めぐり」のルートの一部にもなっています。

妙楽寺アジサイ祭り

あじさいまつり

妙楽寺の境内で開催

妙楽寺の鐘楼とアジサイ~長尾の里 あじさいまつり(妙楽寺)/多摩川散歩

あじさい寺としても名高い妙楽寺
青、白、紫、ピンク・・・色とりどりのアジサイが境内を埋め尽くします。 (妙楽寺の鐘楼とアジサイ)


境内には「野だて席」も設けられています~長尾の里 あじさいまつり(妙楽寺)/多摩川散歩

境内には「野だて席」も設けられていて大変な人気でした。アジサイを観たあと、余韻に浸りながら、ちょっと一服。そんな風情がいいですね!


ガクアジサイは日本が原産地~長尾の里 あじさいまつり(妙楽寺)/多摩川散歩

ガク(萼=がく)アジサイ。
あまり知られていないのですが、ガクアジサイは日本が原産国の花です。通常よく見かける手毬状のアジサイ(=セイヨウアジサイ)は、日本原産のガクアジサイをヨーロッパで改良したものだそうです。
※詳しくは、⇒アジサイ(紫陽花)の秘密


セイヨウアジサイ~長尾の里 あじさいまつり(妙楽寺)/多摩川散歩

こちらはセイヨウアジサイ。
花全体にボリュームがあって見ごたえがあります。
上述したように日本原産のガクアジサイを改良したものですが、今ではこちらがアジサイの主流です。わが国でも単に「アジサイ」といえば、このセイヨウアジサイを指します。


句会の作品『妖精の夜毎色さす七変化』~長尾の里 あじさいまつり(妙楽寺)/多摩川散歩

あじさいまつり会場では句会も開かれていました。アジサイと向き合って、その場で句を作り、短冊に書き付けてアジサイの枝につるす。
吊るす場所も、なるべく他の見物客の目障りにならないように、花が少ない場所を選んでいるようでした。

『妖精の夜毎色さす七変化』
アジサイが日ごとに色を変えながら成熟していく様を、この作者は「妖精の仕業」だと詠んでいます。きっと、かわいい妖精がいるんでしょうね。会ってみたいものです。


川崎市の「あじさい寺」~妙楽寺

鎌倉幕府の威光寺と関連 歴史あるお寺

妙楽寺は、正式には天台宗長尾山妙楽寺といいます。開山についての詳細はよく分かっていませんが、中世初期の鎌倉時代にはすでに存在していたことが分かっています。

妙楽寺に安置されている薬師如来両脇侍像(やくしによらいりょうわきじぞう)を修理する際、日光菩薩像の胎内に「威光寺」の墨書銘が発見されました。

威光寺といえば、源頼朝が自分の弟・全成(幼名:今若丸)を院主として派遣し、鎌倉幕府の祈祷所として使っていた重要寺院であることが知られています。
その威光寺の菩薩像が、客仏として妙楽寺に伝世していたことから、威光寺と妙楽寺との深い関係が指摘されています。

鎌倉幕府が滅び、有力壇越(だんおつ)を失った威光寺もやがて歴史の舞台から消えてしまいましたが、かろうじて残された仏像だけは、いつの頃か妙楽寺に移されたものと推定されます。 妙楽寺は、あるいは威光寺の一坊であったのかも知れません。
(川崎市教育委員会の資料:「文化財さんぽ」による)

妙楽寺・本堂

妙楽寺・本堂~長尾の里 あじさいまつり(妙楽寺)/多摩川散歩

薬師如来坐像と両脇侍像=川崎市 重要歴史記念物

妙楽寺に安置されている薬師如来坐像と両脇侍像~長尾の里 あじさいまつり(妙楽寺)/多摩川散歩

妙楽寺に安置されている薬師如来坐像(中央)と、両脇侍像(右:日光菩薩立像、左:月光菩薩立像)。いずれも川崎市の重要歴史記念物に指定されています。
(写真は川崎市教育委員会による)

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妙楽寺へのアクセス

宿河原駅からの徒歩がおすすめ~長尾の里めぐり

妙楽寺は地理的に少し不便な場所にありますが、歩いていくなら宿河原駅からのコースがおすすめです。

このコースは、川崎市が散策コースとして指定した「長尾の里めぐり」の一部になっており、「宿河原駅から東高根森林公園を経て、津田山駅に抜けるルート」の途中です。妙楽寺までなら車でも行けます。

住所
【妙楽寺】神奈川県川崎市多摩区長尾3丁目9-3
最寄り駅
JR南武線「宿河原駅」 徒歩約25分(長尾の里めぐり)
JR南武線「登戸駅」→川崎市バス「長尾」下車 徒歩約10分
JR南武線「溝口駅」→川崎市バス「長尾」下車 徒歩約10分
小田急小田原線「向ヶ丘遊園駅」→東急バス「長尾橋」下車 徒歩約15分
東急田園都市線「梶ヶ谷駅」→東急バス「長尾橋」下車 徒歩約15分
推奨ルート
宿河原駅→あじさい寺入り口(府中街道)→妙楽寺(あじさい寺)

長尾の里めぐり ルート図~長尾の里 あじさいまつり(妙楽寺)/多摩川散歩
「長尾の里めぐり」のルート図は川崎市のHPによる。

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