多摩川50景~「宿河原堰」
(二ヶ領用水 魅力の多摩川散策情報)
多摩川50景のうち「宿河原堰」の紹介です。二ヶ領宿河原堰は、多摩川右岸側の最下流にある利水施設で、ここから取水された多摩川の水は二ヶ領用水へと分水されます。宿河原堰の周囲はとても開放的で、釣りやバーベキュー、散策、バードウオッチングなど多くの人々をひきつける場所です。
二ヶ領宿河原堰。二ヶ領本川の支川となる宿河原用水の取水堰です。
二ヶ領宿河原堰(にかりょう しゅくがわらぜき)は、多摩川右岸側の最下流にある利水施設です。ここから取水された多摩川の水は二ヶ領用水へと分水されます。
現在の宿河原堰は、平成11年(1999年)3月に完成した新しい堰で、洪水時引上式スライドゲート1門と洪水時起伏式の可動堰5門を備えた、大変に美しい取水堰です。
この美しい取水堰と、雄大な多摩川の流れが織りなす調和のとれた風景が、多摩川50景に選定されました。
※多摩川50景とは
多摩川の魅力あふれる美しい風景の中から、市民の投票をもとにして50ヶ所が選定され公表されたものです。
多摩川50景は、いわば多摩川の見どころを凝縮した「多摩川の顔」とも言える場所です。多摩川を代表する美しい風景が詰まっています。
多摩川50景 宿河原堰
宿河原堰~二ヶ領用水の取水堰
二ヶ領用水2本目の用水路として開削
二ヶ領用水は、徳川家康の命により1611年(慶長16年)に完成した農業かんがい用水ですが、下流域の新田開発が進んで水不足になりました。
そこで二ヶ領用水(二ヶ領本川)の下流側に、現在の川崎市多摩区宿河原を取水口とする新たな用水が開削されました。それが宿河原用水(二ヶ領用水 宿河原線)です。
◇宿河原堰の取水口
ここから二ヶ領用水(宿河原用水)がスタートします。
◇二ヶ領せせらぎ館
二ヶ領用水宿河原堰管理所の一角に設けられた「多摩川に関する情報発信拠点」です。
多摩川に棲息する魚類の展示や、多摩川の歴史・地理・自然などに関する資料が展示されています。
宿河原堰の右岸上流は「かわさき水辺の楽校」
多様な生物と出会える「ワンド」
ワンドとは、河川敷に形成された、本川から離れた池状の入り江です。希少な魚をはじめ、種々の生物が共生する豊かな環境であることが認識され、その価値が評価されています。
宿河原堰の上流は「かわさき水辺の楽校」として整備されました。ワンドや散策路が整備され、自然と触れ合いながら水に親しむ楽しさを学べます。
◇ワンドには小魚がいっぱい
ワンドで釣りをする人がいます。
自然と一体化して、のんびり釣りをする姿が「絵」になります。
◇多くの人に利用される水辺の楽校
ワンドの岸辺では、大学の映画研究会の方々が映画の撮影をしていました。
◇宿河原堰の上流は釣りの絶好ポイント
宿河原堰の上流は巨岩が自然な形で積まれ、隠れ根も多いために絶好の釣りポイントです。コイやフナ、ブラックバスなどが狙えます。
宿河原堰の右岸下流は広くて大きな公園風
子供連れで安全に遊べる場所です
◇宿河原堰の右岸下流
宿河原堰の右岸下流です。広大な緑の平地が広がっています。
◇宿河原堰の直下の多摩川
堰直下の河川の写真です。
春にはもう少し水量も増えて、砂礫の中州辺りはマルタウグイがよく釣れるポイントです。
中央の白い瀬が終わったあたり、護岸の直下ではブラックバスが釣れます。
◇宿河原堰の下流は水鳥の宝庫
コサギ、ダイサギ、ゴイサギ、カワウなど、たくさんの水鳥が集まってきます。
コサギに交じってカワウの大群も見られます
最近、カワウが増えてきているようです。餌が豊富なんでしょうね。
カワウはアユを捕食することから、川漁師や釣り人からは嫌われ者です。
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宿河原堰へのアクセス
最寄り駅
宿河原堰の最寄り駅です。
◇JR南武線、小田急小田原線「登戸駅」(徒歩10分)
◇JR南武線「宿河原駅」(徒歩13分)
おすすめ散策コース
あえて、少し遠回りをして、散策を楽しむコースです。
【散策コース①】
久地駅から二ヶ領用水(宿河原用水)をたどるコースです(所要時間約30分)
JR南武線「久地駅」→二ヶ領本川合流点→二ヶ領用水宿河原線→東名高速道路交差→JR宿河原駅そば→JR南武線交差→宿河原堰
【散策コース②】
二子新地駅から多摩川右岸に沿って歩くコースです(所要時間約70分)
少し長距離ですので健脚向きです。
東急田園都市線「二子新地駅」→多摩川右岸堤防→堤防に添って多摩川サイクリングコースを歩きます。途中、東久地橋(平瀬川合流点)→多摩川緑地→NECグラウンドを通過→宿河原堰