多摩川八景~「多摩川の河口」
(魅力の多摩川散策情報)
多摩川八景のうち「多摩川の河口」の紹介です。多摩川八景は、多摩川の美しい風景の中から市民の投票をもとに選ばれました。中でも「多摩川の河口」は、多摩川八景でも1~2位を争う名勝地です。
多摩川右岸の河口です。ヨシ原の向こうに羽田空港が見えます。
多摩川八景のひとつ「多摩川の河口」です。一面に茂ったヨシの向こうに悠然と流れる多摩川が見えます。多摩川の向こうは羽田空港(東京国際空港)です。
多摩川河口のこの付近にはヨシが群落をなし、干潮時には干潟が現れて、カニやトビハゼが元気に動き回ります。それを狙って水鳥もたくさん集まってきます。まさに自然の宝庫です。
「多摩川の河口」は、自然景観と人工構造物とが調和した、独特の風景を醸し出してくれます。
※多摩川八景とは
多摩川の魅力あふれる美しい風景の中から、市民の投票をもとにして50ヶ所が選定され(多摩川50景)、さらにその中から、特別に美しい8ヶ所を選んで「多摩川八景」として公表されたものです。
多摩川八景は、いわば多摩川の見どころを凝縮した「多摩川の顔」とも言える場所です。多摩川を代表する美しい風景が詰まっています。
多摩川の河口
多摩川の河口(右岸)
自然と人工とが調和した風景です
多摩川八景に選定されている「多摩川の河口」は、厳密には多摩川の右岸の風景です。場所は多摩川最下流にかかる道路橋「大師橋」のふもと、川崎区殿町一丁目地先の多摩川緑地になります。
■大師橋と多摩川緑地
多摩川緑地を下流に少し歩いて、上流の大師橋を振り返ってみました。向こう岸には羽田三丁目界隈の家並みが見えます。
■本当の河口はまだ2kmも下流
「多摩川の河口」といっても、本当の河口はここからまだ2kmも下流です。
いろいろな野鳥と干潟を眺めながら、のんびりとした多摩川散策が楽しめます。
■多摩川河口=0km位置
ここが多摩川の本来の河口です。右岸距離標0km位置。
ここには多摩川河口水位観測所が設置されています。向かいは羽田空港です。
河口は少し殺風景ですが、多摩川越しに飛行機の離着陸を間近に見るのもいいものです。
多摩川の河口(左岸)
こちらは多摩川左岸です
左岸(大田区羽田三丁目付近)からの多摩川河口の風景です。右岸で見る風景とは一味違った、生活の息吹を感じる美しい景色です。
古い歴史が残る街
多摩川左岸。大師橋のたもとの佃煮屋さん。看板には「創業120年老舗の味」「羽田みやげの佃煮」と書かれています。
岸辺にはたくさんの船が係留されています。漁師町「羽田」の風景です。向こう岸は右岸・川崎市になります。
大正末期に作られた多摩川の「旧・レンガ堤」です。現在の堤防の内側に、旧河岸に沿って湾曲しながら続いています。
羽田の大鳥居と多摩川
羽田の大鳥居越しに見る多摩川河口です。大鳥居の奥は羽田空港、右手の白い建物群は多摩川右岸の最先端・川崎区浮島町の工場群です。東燃ゼネラル石油やセントラル硝子、大王製紙、花王などの企業の工場が立地しています。
羽田の渡し
江戸時代に栄えた「羽田の渡し」は、丁度この「多摩川八景」のあたり。大師橋のすぐ下流にあって、多摩川では最下流に設けられた渡しでした。
羽田漁師町(大田区)と上殿町(川崎市)とをつなぐ「羽田の渡し」は、当時は「六左衛門の渡し」とも呼ばれ、江戸末期には川崎大師の参詣にも利用され大いに賑わったと言うことです。
羽田の渡しは、大師橋の完成に伴って昭和14年に廃止されました。
いまでは「羽田の渡しの碑」が、多摩川右岸(川崎市川崎区殿町)と左岸(大田区羽田二丁目)に建てられています。
羽田の渡しの碑(右岸)
羽田の渡しの碑(左岸)
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多摩川八景①「多摩川の河口」へのアクセス
最寄り駅
多摩川八景「多摩川の河口」は、多摩川最下流にかかる道路橋「大師橋」のふもと。川崎区殿町一丁目地先の多摩川緑地=大師河原になります。
多摩川八景の看板は右岸と左岸の両方に建っていますが、ヨシ原の続く右岸側が本来の「多摩川八景」の地です。
京急大師線「小島新田」が最寄り駅になります。大師河原には、当駅から歩いて約8分です。
おすすめ散策コース
あえて、少し遠回りをして、散策を楽しむコースです。
■散策コース①
左岸から大師橋を渡って右岸に行くコースです(所要時間約30分)
京急空港線「天空橋」→大鳥居→弁天橋→多摩川左岸堤防→大師橋→多摩川右岸堤防→大師河原:多摩川八景①「多摩川の河口」
■散策コース②
JR川崎駅から多摩川右岸に沿って歩くコースです(所要時間約70分)
少し長距離ですので健脚向きです。
JR東海道線「川崎駅」→六郷橋→多摩川右岸堤防→川崎河港水門(国登録有形文化財)→川崎市多摩川河口青少年サイクリングコース→大師の渡し碑→大師橋→大師河原:多摩川八景①「多摩川の河口」